真田氏の城として有名な上田城。日本100名城のひとつでもあります。
建築したのは真田幸村の父、真田昌幸ですね。
上田城について
上田城は長野県上田市にあり、建てられた当時は「尼が淵城」と言われてたそうです。尼が淵に面した城だったからですね。
1583年に建築された城で、対上杉のための徳川家の城として真田昌幸が建てたもの・・・ですが、その後真田氏は上杉氏に寝返り。当然徳川軍に攻められちゃいますが、見事撃退(第一次上田合戦)。1600年の関ヶ原の戦いの際にも徳川秀忠率いる大群を撃退(第二次上田合戦)するといった形で歴史に登場します。
関ヶ原の合戦後、徳川氏によって一度完全に破脚されてしまったので、現在残っているのは真田氏の後に藩主となった仙石忠政によって改修されたものです。
ちなみに余談ですが戦国忠政の父は漫画「センゴク」の主人公、仙石秀久だったりします。紆余曲折を経て仙石氏は忠政の代に上田藩主になってるんですよねー。なのでセンゴク知ってる方も一度は見ておきたい城じゃないかと思います。
尼が淵から見る上田城
というわけで上田城、行ってきました。
ちょうど大河ドラマ「真田丸」が放映されていたこともあり、多くの観光客でにぎわってました。さすが大河ドラマ効果は絶大ですね(笑
駐車場に車を止めるとすぐ西櫓が目に入ります。
かなり高台にある印象で、これだけ高低差があれば相当攻めにくいだろうなって感じ。
駐車場は昔尼が淵という千曲川の支流が流れていた場所にあるみたいです。当時はここに川が流れていて、天然の堀になってたとのこと。城の守りを強固にしてたんでしょうね。
駐車場からは西櫓だけでなく、南櫓も見ることができます。
どちらも切り立った石垣にあり。堅固な城って感じがしますねー。
駐車場は城の南側にあるので、まず入口の東側へ移動。けやき並木の遊歩道を歩いていきます。
ちなみにこのけやき並木は二の丸の掘だったとのこと。紅葉の時期はかなりキレイな紅葉が見れるそうです。
東側に回ると上田城址の入り口が見えてきます。
二の丸橋を通って敷地内へ。
二の丸跡のあたりは今は公園になっていて、市の博物館が建ってます。あとはちょうど大河ドラマ放映中という事で真田丸大河ドラマ館なんてのもありました。
それらの間を抜けて少し歩くと、上田城の東虎口櫓門が見えてきます。
南櫓・北櫓・東虎口櫓門
上田城というとこの東虎口櫓門を思い浮かべる方が多いんじゃないでしょうか。
東虎口櫓門の石垣には真田石って言うデカい石があって良く知られてますね。あとは映画「サマーウォーズ」で陣内家のお屋敷の門として登場するらしいですが・・・私は見たことないので分かりません(爆
向かって左が南櫓(駐車場から見えたヤツね)、真ん中に東虎口櫓門、右が北櫓。
東虎口櫓門の前ではおもてなし武将隊がいて一緒に写真を撮ってる人で賑わってました。そのわきを通って城内へと入っていきます。
眞田神社
門をくぐってまず目に入るのは眞田(さなだ)神社の鳥居。
眞田神社が建てられたのは明治13年(1880年)とのこと。上田城の歴代藩主が祭神として祭られています。
眞田神社の左横を通りぬけていくと、神社の真横あたりに井戸があります。
非常に物々しく護られているこの井戸の名は真田井戸。
昔この井戸は抜け穴になっていて、城の外に通じていたという話があります。あくまで伝説らしいですが、確かに真田家の人たちならこういう備えもしっかりやってたような気がしちゃいますね。
西櫓
眞田神社の境内を通り過ぎると、奥に西櫓(駐車場から見えた櫓です)が見えてきます。
西櫓は上田城で唯一江戸時代から現存している建築物。
有料ですが中を見ることもできます。南櫓・北櫓・西櫓が有料になってますが、色々当時の歴史を知る資料があったりするので興味のある方は見ていくと良いと思います。大人300円。
ちなみに西櫓は一階のみ解放されていて、2回には登れませんでした。残念。
本丸跡
西櫓まで見たら東虎口櫓門の前まで戻り、今度は本丸跡へ。
上田城の本丸は天守が存在したかどうか定かではないらしいです。ただ、ここに本丸があったのは確かで、ここに真田昌幸や幸村(信繁)がいたのは間違いないのでしょう。
真田丸を見てから来るとちょっと感慨深いです・・・。
現在本丸跡には何も残ってませんが、戊辰戦争の碑が建てられてました。
上田藩は戊辰戦争の際、新政府側で出兵していたそうです。
本丸と堀の間には土塁がきれいに残ってました。上に上ってぐるりと一周。
土塁に上ると木々の向こうに堀が見えます。
結構高低差あり。
土塁の上にはいくつか櫓が作られていたそうです。
こちらは北東隅櫓跡。
櫓は残ってませんが、礎石が残ってました。
ちなみに明治時代以降にちょっと動かされたらしく、本来の位置とは微妙にズレてるらしいです。
・・・とこんな感じで本丸は一通り見て回ったので、一度東虎口櫓門を出て、二の丸側から堀を回ることに。
本丸土塁の隅欠(すみおとし)
二の丸側から眺めると、堀をしっかり見渡せます。
石垣はありませんが、一目で堀だとわかるほどしっかりとした形で残されてました。
上田城本丸の堀には「隅欠(すみおとし)」という場所があります。
ここは方角で言うと北東。要するに鬼門ですね。
なので鬼門除けのために角を無くし、櫓を配置する形になっているとのこと。そういえば先ほど見た北東隅櫓跡はこの隅欠のあたりに建てられてました。
ちなみに上田城は藩主屋形の土塁・土塀も隅欠になっていて、鬼門を除ける意識が強く働いていたことを感じさせる造りになってるそうです。
二の丸北虎口(きたこぐち)
二の丸の北側には北虎口の石垣が残ってます。
大半は平成になってから修復されたものらしいですが、一部建築当時の石垣が残ってるそうです。
北川の西端がそうらしいので、多分、ここ(下の写真)かな・・・?
この北虎口の外側には昔「百間堀」と呼ばれる広大な堀があったそうです。北虎口には土橋が作られていて、土橋の下には堀の水を東西に通す樋が作られてました。
現在でもその樋が残されてます。
近く見るとかなりデカい。多分子供なら中に入っていけるくらいの幅があります。
それだけ水量が多かったという事なんでしょう。
ちなみにこの樋は昔木製だったらしいですが、腐ってしまって何度も改修を繰り返し、江戸時代になって石の樋に作り替えられたとの事。
・・・とこんな感じで一通り見て回り、上田城観光終了です。
駐車場に戻るとき、再び尼が淵から写真を撮ってみました。
上田城アクセス
- 上田城(上田城跡公園)
- 長野県上田市二の丸6263番地イ
- 徒歩:上田駅から約12分
- 車:上田菅平ICから約15分