【キュランダ鉄道】世界の車窓からで有名なあの列車に乗ってみた。

キュランダ鉄道

ケアンズで最初に向かったのは世界遺産にも登録されてるキュランダ熱帯雨林。

で、ケアンズから熱帯雨林まではキュランダ鉄道で移動します。このキュランダ鉄道は「世界の車窓から」で長くOPに使われてたのでご存知の方も多いはず。今回はそんなキュランダ鉄道に実際に乗っちゃいました。

ちなみにキュランダ鉄道って?

キュランダ鉄道

キュランダ鉄道は鉱山として栄えたキュランダ村へ物資を運ぶために作られた列車。

1870年代、オーストラリアはゴールドラッシュに沸いてたそうです。なので金を掘るために多くの労働者が奥地へと向かいました。

しかし、当時はそんな奥地と沿岸部の街を結ぶ安全な物資輸送ルートがありません。危険なルートを通るしかなく、時には豪雨の影響で物資が届かなかったり、奥地の町も被害を受けたのだとか。当然労働者たちは飢えに苦しむことになります。

そんな状況を打破すべく作られたのがこの鉄道。1887年に建設が開始され、1891年にケアンズ?キュランダを結ぶルートが完成したそうです。線路工事には実に1500人もの労働者が従事(アイルランド系・イタリア系の人々だったそうです)。37kmに渡る線路を完成させるまでには多くの犠牲があったのだとか。

キュランダ鉄道は途中に数多くのトンネルがあるのですが、そうしたトンネルは手作業で掘られたもの。そんな工事の最中に事故で亡くなった方も多かったそうです。

現在はその役目を終え、観光目的で1日数本の便が走っているとのこと。1時間45分ほどかけてケアンズーキュランダ間を運航してます。

 

ホテル⇒ケアンズ駅

ホテルからケアンズ駅までは車でおおよそ10分ほど。ケアンズの街中を移動します。

宿泊したリッジス・トレードウィンズホテルが海側、ケアンズ駅は街の正反対、陸側の端っこにあります。要するにケアンズの街はそのくらいの大きさってことですね(笑

そういえば途中でケンタッキーやマックといった日本でおなじみの店舗も見かけました。あとはOKショップ。OKショップは大橋巨泉さんがオーナーのショップ。だからOK(Oohashi Kyosen)というそのまんまのショップです(笑)ここは後日立ち寄りました。

 

ホテルを出た時は曇っていた空もケアンズ駅に着くころには少し晴れてきてました。

気温もだいぶ上がってきて、この時点で30度超え。結構暑くなりそうです・・・

 

ケアンズ駅でキュランダ高原列車に乗車

キュランダ鉄道

ケアンズ駅に着くと、既に列車が待機してました。レトロでいい感じ。1720型機関車ってやつで1966?1970年頃に作られ、当時はブリスベン郊外を走ってたらしいです。

 

列車内もいい雰囲気。客室は運行当時のものがそのまま使われてるんだとか。

キュランダ鉄道

 

天井には無数の写真。貼られてる写真は開拓当時のものっぽいです。

キュランダ鉄道

 

オーストラリアはとにかく鉱物の類がたくさん採れるそうです。金とか銀とかオパールとか。

そして今回の旅の目的でもあり、後日行ったエアーズロック周辺は天然ガスの宝庫だって。こうした資源があるのでオーストラリアは景気がイイって話を聞きました。そのかわり、オーストラリアは火山活動が全くないので温泉が湧かないそうです。そして地震もない。

地震がないのは良いけど、温泉が無いのは日本人としてはさみしいですね・・・(笑

 

車内をキョロキョロ見回してるうちに発車時間に。

キュランダ高原列車、キュランダ駅へ向け、出発ー。

 

 

 

そういえばキュランダ列車、窓に鉄格子が嵌ってました。この格子は当時は付いていなかったもので、最近になって付けたそうです。

キュランダ鉄道

その理由は・・・4年ほど前に子供が転落したからだって。あぶねえええええ(;´Д`)

・・・ま、といってもスピードが出てる状態で落ちたわけじゃなく、ケアンズ駅を出発した直後、スピードも出てない状態で窓から顔出して落っこちたらしいです。なので子供にけがは無し。だけどこういう事故があったので窓に格子を付けることになったとのこと。

なので今度もし誰か転落したら、格子じゃなくて網になるって噂があるんだとか。網になったらちょっと見た目もイマイチだよな・・・

 

見栄え悪くなるしこの状態で維持されることを願いします(汗

 

フレッシュウォーター駅

キュランダ鉄道

少し走ると列車はフレッシュウォーター駅に到着。

ここは鉄道建設に携わった人たちがキュランダ山脈を昇る際、フレッシュウォーターを手に入れられる最初の地点だったことからこの名前が付いたそうです。

現在は古き良き時代の印象を残しながら、レストランなどが営業してました。

 

 

フレッシュウォーター駅を過ぎると、列車はサトウキビ畑の中をゆっくり走っていきます。

キュランダ鉄道

 

ケアンズの主要産業は観光とサトウキビ栽培。このあたりはなんと2000kmに渡ってサトウキビ畑が広がってるんだそうです・・・

2000kmって(笑

さすがオーストラリア、スケールが違いすぎる・・・

 

このあたりから列車は少しずつ斜面を登っていきます。

キュランダ鉄道

 

そういえばこのあたりには民家も結構あったのですが、住人の人たちが列車に向かって手を振ってるのをよく見かけました。

ガイドさん曰く、現地の人にとってキュランダ鉄道は乗るものではなく手を振るものらしい(笑)ま、キュランダ村自体が観光で行く場所だから現地の人は行かないだろうし、そもそもキュランダ鉄道自体が結構料金が高いらしい。確か片道50ドルくらいかかるってガイドさんが言ってた気がする。そりゃーいい値段だ(笑

 

 

ストーニークリーク滝

キュランダ鉄道

山に差し掛かると列車はかなり蛇行して進みます。なので速度もかなりゆっくり。

1時間ほど走ったところで列車はストーニークリーク滝へ差し掛かります。

 

ストーニークリーク滝周辺はキュランダ鉄道の見どころのひとつ。滝周辺は鉄橋になっており、ゆっくりと滝の前を通り過ぎていきます。

キュランダ鉄道

 

このあたりには建設当時ストーニークリーク駅があり、周辺には娯楽用のホールやパブ、教会なんかもあり、にぎやかだったんだとか。

 

 

ちなみに滝周辺では遠くにケアンズの街並みや海を見渡すことができます。

キュランダ鉄道

景色を見ると既にかなり昇ってきてることが分かります。これ、列車が無かった当時は相当大変だったでしょうね(汗

 

熱帯雨林とデング熱

途中、列車はいくつもトンネルを抜けていくのですが、熱帯雨林も通ります。

オーストラリアの熱帯雨林はかなり歴史が古いものらしいですが、現在はその範囲がかなり少なくなってしまってるとのこと。なのでキュランダ熱帯雨林も世界遺産として保護されてるんでしょうね。

そういえばガイドさん曰く、オーストラリアでは割とフツーにデング熱が流行るらしいです(汗

日本では大騒ぎになりましたが、オーストラリアではインフルエンザと同じようなレベルで流行るとのこと。確かにこのあたりは熱帯で虫が多いし、流行りやすいんでしょうね・・・(;´Д`)

なので心配なら虫よけは常備しておいた方がいいかもしれない。

 

リポDのCMで使われた橋?

キュランダ鉄道

ストーニークリーク滝とバロンフォールズ駅の間で、眼下に小っちゃく見える橋があります。

実はこの滝、昔リポビタンDのCMで使われた橋だそうです。ちっちゃくてよく分かんなかったけど(笑

しかしリポD、わざわざこんな場所まで来て撮影していたのか・・・

 

バロンフォールズ駅とバロン滝

キュランダ鉄道

バロンフォールズ駅では15分ほど列車が止まります。

駅のすぐ横にはバロン滝があるので、撮影タイムという形。みんな列車を降りて滝を写真に収めてました。バロン滝は海抜329m、落差が265mあるそうです。実際に目で見るとかなりの落差がありました。なかなか絶景。

 

バロンフォールズ駅を出るとキュランダ駅はすぐそこ。

2時間弱の乗車時間は思った以上にあっという間に過ぎちゃいました。

 

<<<prev:ケアンズ空港⇒ホテル

next:キュランダ村>>>